背中

テキトーに取り組んでいる人間よりも、真剣に取り組んでいる人間のほうが悩みは尽きないもので、それは人材育成も然りです。

真剣だからこそ試行錯誤し、手を替え品を替えながら育成にあたります。
そんな中で、手も品も出し尽くしたのに行き詰まる事もあるかもしれません。

「何度叱っても変わらないです」
「熱い言葉も響いてくれないです」

私がこんな相談を受けた事は、一度や二度ではありません。
しかし、相談者が何名にのぼろうとも、原因は大抵一つでした。
成功の仕方は人それぞれですが、失敗の仕方は大体みんな同じなのです。

実にシンプルな話で 『良いこと言う前に、良い背中になれてますか?』という事です。

いちに圧倒的な数字。そしてパーフェクトな基礎。
まずはこの二つです。

どちらかが欠けている主将の下に、一流のチームは育たないと思います。

点を獲れないプレーヤーに憧れる人はいません。
一方、自分が能力一辺倒で基礎を粗末にしていると、基礎を粗末にするチームになります。

背中で導くのです。
背中で基礎を叩き込むのです。
格好良い背中は自然と人を導きます。

ダサい人の言葉は耳を通り抜けてしまいますが、格好良い人の言葉は全てが胸に刺さるものです。

真剣に下の育成に取り組む姿勢は素晴らしいことですが
真剣に己の育成に取り組むともっと上手くいくはずです。

他人の前に己を変えることです。

自分の到達点=チームの到達点=一人ひとりの到達点。
これを肝に銘じて進んでいきます。

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