遠方の景色
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2021 / 07 / 08
会社組織は山のようなものだと思っています。
麓には入社ホヤホヤの新人が立っています。
五合目には中間管理職が立っています。
山頂には社長が立っています。
麓にいる人にはごく近くの景色しか見えません。
五合目にいる人には少しひらけた遠くの景色が見えます。
山頂にいる人には誰よりも遠くの景色が見えます。
ここでいう近く遠くとは、時間軸のことです。
社長はその組織において、誰よりも遠くの未来が見えています。
というよりも見えていないといけません。
遠くの未来を見渡しながら、会社の舵を取るのです。
遠くの未来を見渡しながら、目の前の現在に心血を注ぐのです。
無論、人生を預かった社員達の未来も見渡しながら育成にあたります。
どのぐらい遠くの未来でしょうか?
1年後でしょうか。
或いは2年後でしょうか。
はたまた5年後でしょうか。
「この先ずっと続くその子の人生全般」
これが私の答えです。
結婚して専業主婦になる子もいるかもしれません。
実家の家業の跡取りになる子もいるかもしれません。
いつかは独立開業する子もいるかもしれません。
私の会社にいる間だけがその子の人生ではありません。
直接育成してあげられるのは私の会社にいる間だけですが
もしも私の会社を離れたとしても、その子にはまだまだずっと続く人生の旅が待っています。
だから
「キミはここを鍛えると人生の可能性が大きく拓けるよ」
「キミはここを克服しないと人生でいつか大怪我するよ」
経験上、そう思えるものは、死力を尽くして教えます。
沢山の人を見てきました。
「これをやったら必ず成功する」は無く、成功パターンは人それぞれですが、
「これをやると大概失敗する」は有り、失敗パターンはおおよそ決まっています。
だから例えその場で煩いと思われても良いのです。
嫌われることなど一向に構わないのです。
その子も少しずつ山を登っていくわけですから、自分の育成が本当に間違っていなければ、いつか今の自分と同じ山の位置からモノを見れるようになります。
その時が来たら、きっと分かってくれると信じています。
だから何があってもめげずに育成にあたれます。
私は社員を信じているので。