見守る

上司は、部下の立ち直りを見守るのも、時に英断だと思います。

例えば、厳しく部下を叱責した時や、部下が落ち込んでいる時。
心の優しい上司ほど、声をかけたくなるものかもしれませんが、果たしてその行動は、未来においても優しい行動なのでしょうか?

今優しい行動が、未来で振り返って冷たい行動。
今冷たい行動が、未来で振り返って優しい行動。
そのように変わることは、往々にしてあると私は思います。

優しい声をかけることにより、相手が立ち直れるのなら、その場では一見好手に思えます。
しかし、自分が声をかけなければ、相手は立ち直れない人間なのでしょうか?

そればかりか、誰かに慰めたり励まされることに慣れてしまい、一人で立ち直れない人間になってしまったら、長い目で見たら悪手ではないでしょうか。

自分が一生隣にいれると思っていますか?
親鳥が亡くなることもあれば、小鳥が巣立つこともあります。
相手には相手の人生があります。

もしもいつか自分と離れる日が来たとしても、一人で立ち直り、道を切り拓ける人にしてあげたいものです。
だから、落ち込んでいても敢えてのシカト。

目の前で相手の様子を眺めながらのシカトは、とても辛いもので、つい助け舟を出しそうになってしまいます。
自制するため、意図的に、適切な距離感を作ります。

「大丈夫。そんなヤワじゃない。」

信じて見守るのみです。

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