熱感

「部下に熱感を伝えていきたいのですがどうしたら良いですか?」
という問いに対する持論です。

熱感を伝えようとしている理由は『仕事への熱量を高めてもらい、仕事の成果を高めるため』だと思いますが、私個人的には順序が逆です。
私は『熱量→成果』ではなく『成果→熱量』だと思っています。

先に熱量を上げようと四苦八苦するから、部下の熱量が低いままなのではないでしょうか。
「上司がやる気を上げてくれたから頑張ろう」 は、その時点だけを切り取ると正解に思えますが、裏返すと「やる気を上げてもらえないと頑張れない」 という甘えも許す事になります。

他人の手でどれだけ熱量を上げたところで、成果が乏しければ、どうせまた元の低い熱量に逆戻りします。
だから「熱感を伝えよう!!」 と神経を使う前に、まず一にも二にも成果です。

勉強・スポーツ・仕事など、何事も成果が出るから面白いのです。成果が出れば出るほど、心の熱量は天井知らずで上がっていきます。

そもそも、上に立つ自分はそうなれていますか?

次々に成果を出しまくる上司や先輩は、熱量やバイタリティに溢れていて、部下や後輩から見ても格好良いものです。
格好良い背中を見た時に、自然と「自分もこうなりたい」という感情が芽生えたりします。

これも大切なポイントだと思っています。「変えてあげよう」 という厚意が、必ずしも有難がられるわけではありません。
要らんお世話に感じたり、不快に思う人もいるのです。
人は、他人に手足を掴まれて変わらされるよりも、自分から変わりたい生き物です。

ともすると、「変わりたい」 というスイッチが入るきっかけに、自分がどこまでなれるか?つまり自分との戦いです。

親が変われば、子も自然と変わります。
親が変わらない限り、子も変わりません。
「変わらなくても良い」 と親の背中で示してしまっていますから。

上司は部下を理解するのに三年かかりますが、部下は上司を三日で見抜きます。

『まず上司が成果を出しまくり、熱量溢れる上司になること』に勝る近道が、私にはどうしても見付かりませんでした。

この先もう探す気もありません。

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